こんにちは、ライティングクリエイターの菊地です。
私はまだアフィリエイトで全然稼げていない時代に、いわゆるアフィリエイトの高額塾というものに入っていたことがあります。
こういった高額塾の相場は数十万円するものがほとんどで、アフィリエイトのノウハウに関する情報教材というのは数万円くらいなのでそれと比べるとだいぶ価格がお高くなっています。
大抵の場合、大勢でバーベキューをやっているような楽しげな写真を載せて
「あなたもこんな風に一緒に遊べる仲間を作りたくありませんか?」
「同じ目標を持つ仲間が居るから続けられます!」
「月収100万突破者続々排出!」
「徹底的にサポートするので初心者でも安心です!」
「わからないことがあってもグループチャットでいつでも質問に答えます!」
こんな風に「このグループに入るだけであなたも絶対稼げるようになりますよ!」と
初心者がつい心を動かされてしまうような言葉を並べて誘い込んできます。
まるでこの塾に入りさえすれば絶対稼げるみたいな言い方をしてきますが、こういった高額塾に入る前にまず高額塾を運営する人の思惑がどこにあるかというのを知るべきです。
私は正直に言ってこういう高額塾が嫌いです。
その塾のコミュニティ内の空気感が気持ち悪いし、そもそもそのビジネスモデルに賛同が出来ません。
ハッキリ言ってインターネットというものの便利さを徹底的に利用したネズミ講です。
今回はこのアフィリエイトの高額塾について、彼らがどんな手法を使って儲けているのか?どんな思惑を持って運営しているのか?ということを自分の独断と偏見も交えてお話していきたいと思います。
目次
高額塾を運営する人の思惑=自分が稼ぐこと
まず高額塾を運営する人の思惑は、当たり前ですが
「自分が稼ぐこと」
が第一の目的にあります。
ビジネスというものがお互いの利益を追求し合うものである以上これは間違っていないのですが、高額塾の運営者はその比重がかなり自分寄りになっています。
高額塾の販売者の最終的な目的は自分を神格化してくれる「信者」を増やすことにあります。入塾者を稼がせることが出来れば自分の「信者」になってくれる可能性は高いですからね。
そして信者が増えれば増えるほど、再びその高額塾を募集した時やさらなる高額商品を売ろうと考えた時に良い宣伝マンとなってくれるのです。
稼げる人は勝手に稼げるようになる
高額塾って入ってくる人が多ければ多いほど利益が上がるし、その分「信者」の候補も増えます。
でも高額塾の良さって「サポートを受けられること」にあるはずです。自ら「この塾に入れば初心者でもサポートするので安心してください!」と散々アピールしていますし。ただ人数が増えるにつれてその個別のサポートの質は低下していくのも事実です。
個別のサポートの質の向上と人数を増やして利益を最大化することは矛盾していますよね?
そこでこんなことをあらかじめ言っておくのです。
「自分から動けない人はダメです。自主的に動けて真剣に学びたいという方のみ入塾してください」
これは実によく出来た謳い文句で、個別のサポートの質が低下することへの言い訳に使いつつ、その高額塾が誠実な姿勢で運営しているようにアピール出来る。
しかもこういう誠実な謳い文句は一見すると集める人数を狭めているようでいて、実はこちらの方が人数が集まるのです。
かつては「簡単に稼げる」系の謳い文句でアピールしているもののほうが反応が良かったのですが、アフィリエイトやネットビジネスでの稼ぎ方の情報もだいぶ広まり、今やネットユーザーは「簡単に稼げるものなど存在しない」という現実に気づき始めている人の方が多くなっているからです。
そもそもアフィリエイトで稼げる人というのは、大したことを教えなくても勝手に稼げるようになるものです。
しかし入塾前から散々意識が高められ、手取り足取りのサポートを出来ないことについても飼いならされ、数十万円払ったことによる後に引けない背水の陣の意識も相まって稼げるようになっていく。
そしてそれが例え自力で稼げるようになったものだとしても「この塾のおかげで稼げるようになった!」と思い込んでいく。
高額塾はこうして集めた人の意識が高め、あるいは元々意識が高い人を集めることで利益を最大化しつつ信者も効率よく増やすというわけです。
そうすれば実際には大したことを教えていなくても、その高額塾で稼げるようになったのなら「〇〇百万達成した人が出ました!」と自分のコンサル実績として大々的に取り上げることが出来るわけですね。
それを見た人が「こんなに稼げる人が出た塾なら自分でも稼げるようになるかも!」と思って高額塾に入り・・・という仕組みです。
それが初心者から実績を出せた人であればなおさらですね。自分のことを稼がせてくれるようになった塾の主催者のことを崇める「信者」が出来上がります。
鳥が生まれてすぐ見たものを親と思い込む刷り込みのようなものですね。
金儲けできそうな雰囲気を売るのが高額塾
実際に稼げる人が出ているのであれば別に問題はないと考えることも出来ます。
例え数十万円払ったとしても月100万円稼げるようになるのなら元は取れますからね。
ただその本質を紐解いていった時に、果たして高額塾に数十万円払うような価値があるのか?というと疑問です。
闇金ウシジマくんという漫画にアフィリエイトを題材にした話があるのですが、そこでアフィリエイト高額塾を売る人物のセリフに
「俺らが売るのは金儲けの方法じゃねえ。金儲けが出来そうな雰囲気だ」
というものが出てきます。
これは正にアフィリエイト高額塾の本質を表している言葉で、心の弱い人や初心者がつい買ってしまうような雰囲気を演出したり巧みな謳い文句で誘いこもうとしているのが高額塾なのです。
その「金儲けできそうな雰囲気」作りとして有効な方法の一つは単純に価格の高さです。
人間の心理として「価格が高いものを良いものを思い込む」というものがあるからです。
A.100万円稼げる方法を無料で教えます!
B.100万円稼げる方法を30万円で教えます!
この二つの文章を比べるとAは明らかに怪しいのにBはなんだか信憑性がありそうに思えるでしょう?
これは正に「30万円もするんだから物凄い方法に違いない!」という心理が働いているからです。この自己説得も高額塾に入った人の意識が高まって稼げるようになる要因だと思います。
これは社会心理学の名著「影響力の武器」にも記述があります。
アリゾナのジュエリー店を営む人物がおり、トルコ石の商品が全く売れないので半ば自暴自棄になって「半値で売りさばけ」と店員に指示したのですが、その店員が勘違いして値段を2倍にしてしまったところ数日で売り切れてしまったというエピソードですね。
値段が上がったことで客がトルコ石のことを「価値があるもの」と思い込んで買ってしまったというわけです。
高額塾って正にこの手法がピッタリですよね。
高い金額を設定しているからこそ、その方法の信憑性が高いように思えてくる。しかも「稼げる金額」の数字によって自由にその価値を演出できるから「1000万円稼ぐ方法」なら100万の値段をつけても信憑性があるように思えてくるわけです。
そして高い価格の信憑性を増幅させるために業界の有名人の推薦の声を集めたり(社会的証明もしくは権威)、豪華な食事や夜景の写真を載せたり、仲間で楽しそうにしている写真を載せたり(バンドワゴン効果)、とパッケージを豪華にして価値を演出していくというわけです。
ただこうやって巧みに「稼げそうな雰囲気」作りをしたわりにその内容は大したことは有りません。
実際に私が入っていた料金が50万円する高額塾で言っていることもそれほど大した内容ではありませんでした。普通にググったりその辺のビジネス書籍を買えば言われているようなことです。
まあ顧客が価値を感じてそれに対する対価を払っているのだから詐欺とは言えませんけど「見た人が価値を感じて思わず買ってしまうように」巧みに心を操っているということは間違いありません。
新たな高額塾を生み出す高額塾
ここで少し、私が高額塾に入っていた時の具体的な話をしたいと思います。
私が入っていた高額塾では「プロパガンダ」という書籍を読むようにと指導されました。
この書籍自体は広告や政治などに使われている社会心理学の名著です。
特にアフィリエイトリンクを貼ったりはしませんがAmazonなどで検索して購入してみると良いでしょう。
この本はどちらかというと
「広告や政治家はこういう手法を使ってくるので騙されないようにしてくださいね!」
という自衛を促す性格のものですが、その高額塾は逆にそれを利用して初心者や情報弱者の心を操るような謳い文句を使えるようになれと言うのです。
ここまではまだギリギリセーフです。広告ってある意味そういうものだし、例え騙すような煽り文句だったとしても商品そのものの品質が良ければ問題ありませんから。
でもこれを利用して売るものって何かというと・・・新たな高額塾なんです。
つまり「自分の高額塾」を作って売って儲ける方法を教える高額塾なんですね。
高額塾高額塾言いすぎて日本語おかしくなってきた気もしますが。
この高額塾は現在も定期的に募集をかけているので、これにより新たな高額塾が定期的に生まれていきます。しかも100人以上がプロパガンダを利用した巧みな誘い文句で、です。
高額塾を作る手法を売る高額塾の「信者」もまた、自身が作った高額塾で「高額塾を作る手法」を教えます。すると新たに「信者の信者」が出来ます。
これが延々と続いていくというわけですね。
実際、今インターネット上にある高額塾ってその元を辿ると親玉である「高額塾の作り方を教える高額塾」に行き着いたりします。
私はこれって巨大なネズミ講だと思うんですよね。
プロパガンダの例:共通の敵を設定する
例えばプロパガンダにある手法として「共通の敵を設定する」というものがあります。
これは政治にもよく使われる、集団の団結力を強めるための手法です。
韓国や中国の反日政策というのはその最たる例ですね。
国民を「反日」という一つの方向に向けさせることで団結力を強めるのです。
これは団結力を強めることに加えて「批判の矛先を自分に向けさせない」というメリットもあります。
まあそこまで難しい話でなくとも、ワールドカップやオリンピックなど国の代表同士が勝ち負けを争う競技などを見ると、つい自分の国の選手を応援したくなるでしょう?これも一種のプロパガンダと言えます。
高額塾にこのプロパガンダをどう利用するかというと「高額塾を批判する」という風にするのです。
具体的に言うと
「巷のアフィリエイト高額塾は高い料金だけ払ってサポートはあまり徹底しないところがほとんどなんですよね。中にはちゃんと運営している高額塾もありますがそういったところは少ないです。」
こんな言い方をするわけです。
あえて巷の高額塾という「敵」を設定して批判をすることで自身の誠実さをアピールするんです。
ここでポイントになるのは
「ちゃんと運営している高額塾もありますが」
という弁解の余地を残しているところ。
つまり、これは「自分が紹介する高額塾はそんなことはありませんよ」ということを言うための布石に過ぎません。
まあこの敵を設定して自分は違うアピールのプロパガンダは高額塾に限らず良く使いますね。率直に言って私自身もこのプロパガンダを利用しています。高額塾を批判することで信用を得ようとしているのですからね。
ただ私はこういう高額塾スパイラルを作り出すようなものは紹介するつもりはありません。
高額塾は続けるための動機になるか?
高額な料金を払うことで「元を取るために頑張ろう!」と自分を追い込む考え方もありますが、それなら別に高額塾である必要はなくて、神社へのお賽銭でも、ユニセフへの寄付でも、何なら札束を燃やしたっていいわけです。
あと「共通の仲間がいるから続けやすい」というのも、結局は作業の進行スピードは人によって違うのであまり意味がない言葉です。
むしろ自分が周りに比べて遅れていると「もしかして自分は才能がないんじゃないだろうか・・・」とか変にネガティブになってしまうので、続けやすいかどうかで言うと何とも言えません。
それをバネにして「遅れてるから頑張ろう!」と思うことが出来ればいいですが。
あとは先ほど話した過去の入塾者である信者も「〇〇期生 特別ゲスト」みたいな形で入塾してくることがあります。
これはアフィリエイトである程度稼いでいる人なら入塾の料金を費用計上できて節税になるという意味もあると思いますが。
信者はグループチャットで「この塾に入って本当に良かったです!」と煽ります。いわばサクラのような役割を担っているのですが、それを見た人たちも釣られて「この塾に入って良かったんだ」と自ら思い込むようになっていきます。
私はこのひたすら褒め称えるという空気感がダメだったので高額塾は合わなかったのですが、こういう閉鎖的なコミュニティで連帯感を得るというのも「続ける」ことの動機にはなると思うので、そういうのが好きな人ならアリだと思います。
ただやっぱり高額塾の稼ぎ方は気にくわない
ただ私は、こういう人たちは凄い金額を稼いでるのは分かったけど一体何を売っているのか、と本質を突き詰めたときに巨大なネズミ講ビジネスをしているようにしか思えないのがどうしても気持ち悪いんですよね。
おそらくインターネットで最も効率よく稼ぐということを考えると彼らのやり方が一番なのでしょう。
でも要するに「稼ぐ手段」という目に見えない商品を、目に見えないのを良いことにパッケージをめちゃめちゃ豪華にして売っているだけなんですよね。そのパッケージをひたすら豪華に見せて価値を演出する方法を教えてくれるのが高額塾の親玉というわけです。
そして彼らは「自分」という商品をひたすら豪華に見せることに長けています。
高額塾を生み出す高額塾によりピラミッドのような階層が出来上がるんですが、そのピラミッドの頂点にいる人物はもはや「神」のような扱い方をされます。
で、その「神」はどんなふうに稼いでいるかというと
高額塾を作る高額塾の料金・・・50万円
1カ月間のskypeサポート権利・・・100万円
対面コンサルティングを受ける権利・・・200万円
金額は適当ですがこんな感じで、距離が近くなるにつれて料金を高くしていく感じでひたすら儲けています。
高額塾を作る高額塾を運営しているんで、「信者」が「信者の信者」を連れてきて、「信者の信者」は「信者の信者の信者」を引き連れてきて・・・みたいな感じでピラミッドの下層を補充し続けるのです。
まあ「信者の信者」からすれば、自分がアフィリエイトを教わった師匠が「自分の師匠」と崇める人物って物凄い人に思えてきますよね。そう思わせるためのマーケティング網を緻密に張り巡らせ、自身のブランディングを確固たるものにしていくのです。
もちろん自身のメディアでも集客をしてストレートに「信者」になってくれる人を集めることにも余念がありません。
下層から段階を踏んで上がるにつれてより高額な商品を売りつけることができる。だからずっと稼ぎ続けられるというわけですね。
そして、いずれは塾生にもそのピラミッドの頂点たる存在になるようにしていくということを教えるのが「高額塾を教える高額塾」の正体です。
そのピラミッド軍団の頂点に君臨するのが自身になるわけですね。
いやほんと、何を売ってるのかよく分からないですよね。
それに散々「アフィリエイトは人脈無しでも稼げる」とか言っておきながら、結局はズブズブのコネありきの手法になっているじゃないですか。
まあ「お金稼ぎの方法」というものは目に見えないし、例えば「月200万円稼げる方法」があるなら、それに対して払える金額は少なくとも金額上限の200万円の価値はあるということになりますよね。
むしろそれが継続出来るなら300万でも400万でも払う価値はあるということになる。
理論上はそんな風に「稼ぐ手段」に付けられる値段は青天井になるわけですが・・・やっぱり私はこういうビジネスモデルはどうも気持ち悪いと思っちゃうんですよね。
こういう人たちって自分がどういう仕事をしているのか、親にどう説明してるんでしょうかね。
「自称コンサルタント」ほど怪しい肩書きは有りませんよ。ネットビジネス業界にはそういう輩はいっぱいいますけどね。コンサルタントだのウェブマーケターとか。
こういう人たちが数千万円だの億だの稼いでいる一方で、モノづくりの最先端にいるような技術者たちは雀の涙ほどの給料しかもらっていないと思うと悲しくなりますね。
所詮、インターネットという空間でいくらお金儲けをしても何か凄い商品を生み出しているわけではありません。
私は結構「士農工商」という身分制度の考えを強く指示していて(現在では実在しなかったとされて教科書から削除されていますが)、一番偉いのは国を守る自衛隊、その次に農家、三番目にモノづくりをする職人、一番下に商人というのは正にその通りだと思います。
商人って商品を右から左に流すだけで何を生み出しているわけでもありませんからね。アフィリエイターは間違いなくこの「商人」の部類に入ります。
アフィリエイトがすべきことは本当に良いものを作っている人たちのお手伝いだと思うんです。
稼げるか稼げないかっていう尺度ではなく、単純にビジネスの有り方として気持ち悪いというのが私が高額塾のことを嫌う理由です。
まあ数万円程度の情報商材っていうのはほとんどの場合リストを集めるための「フロントエンド」でその後に高額なバックエンドの販売があるので、このやり方はビジネスの常套手段でもあります。
ただこの高額塾ビジネスはパッケージの豪華さと内容が釣り合っていないことに腹立たしさを感じてしまうのです。
私が「王道」のアフィリエイトをオススメしているのは、ジャンル問わず良質なコンテンツを詰め込んだサイトが増えてそういったサイトが上位表示されることでインターネット上の情報が浄化されることを願っているというのもあるのです。
もしあなたがアフィリエイト系の高額塾に入るとしたら、こういう巨大ネズミ講ビジネスの一端を担う存在になっていく可能性があるということをよく覚えておいてください。
少なくともアフィリエイトだけで月数千万円とか稼ぐような連中はこういうことをしています。
私はこういうやり方で数千万とか数億とか稼ぐくらいなら別にそこそこの稼ぎで良いと思っています。「やる気ゼロ公務員」だった割に結構まじめな性格なんですよ。
そもそも「高額塾を生み出す高額塾」によって高額塾が量産されていった時にこの手法がいつまでも通じるものなのか・・・
まあこの辺りはビジネスとの向き合い方や個人的な好き嫌いもあると思うんですが、倫理的な部分を排除して単純に「稼ぐ」ことを考えても「みんなで頑張りましょう」系の気持ち悪い高額塾に入るよりはマンツーマンで徹底的に教わることが出来るものをお勧めします。
それに、アフィリエイトで月100万円程度の結果を出すなら別に高額塾に入らなくても一人で十分出来ます。そのあたりは私のメール講座でお話していますので。
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